顧客との関係を深め、信頼を築くこととは、イコール お金を払ってでも会いたい人物になるということです。
※単なる商品やサービスの提供者を超える価値を感じてもらうこと
※誠実さや人間性を売りにすること
※相手にとってなくてはならない存在になることが目標です。
具体的なポイントを記述していきます。
お金を払ってでも会いたい人物になるとは
お金を払ってでも会いたい人物になるためには、顧客に非日常の体験を提供し、単なる商品やサービスの提供者を超える価値を持たなければなりません。
同様のサービスや、自分より価格が下回るサービスを行う同業者よりも、顧客が自分の事を好きになり、店舗や会社に訪問頂いたときに自分に会いたいと思わせる事です。そのためには、対面での接客や、LINEやメール、電話などで顧客の日常や思想に深く入り込み、定期的に連絡を取り続けることが必要です。これにより、顧客との関係を強化し、信頼を築くことができます。次に、関係強化の具体的段階を説明します。
自分に興味があるか?ないか?の見極め方法「5ステップ接触」
毎日決まった時間に電話をかけることで自分との関係をランク付けを行います。
5つのステップを見ていきましょう。
①挨拶 ②話した内容の振り返り ③感想 ④今後の期待 ⑤気遣いクロージング
という流れになります。
例えば、①時節・時間帯の挨拶「おはようございます!」 ②話した内容の振り返り「前回はこんなお話をしましたよね?」 ③感想「その時は、こう思いました!楽しかった!」 ④今後の期待「またお会いしたいですし、今度はこんなことをしましょう!」 ⑤気遣いクロージング「体調(仕事・家族など)は順調ですか?次お会いするときも元気で会いましょう」
この流れを基本とし、相手に自分を意識させ、徐々に興味を持ってもらうことが目標になります。
たとえ、返事・返信が1行程度の簡単なものであった場合は、ほかに贔屓の営業や会社があるということです。自分に対して、興味がわいていない状態だとわかります。我々営業は、このような「興味がわいていない顧客」にアプローチを行っていく事が仕事となります。
もしかしたら興味がわくかもしれない・こっちに向くタイミングがあるかもしれない、と考え、そのタイミングを取りこぼさないように日々の5ステップ接触を行います。
継続して接触を行い、意識を向けさせ続けることで、もしも相手が必要としたときに、自分自身の優先度が上がるからです。
この5ステップ接触を継続された相手にとっては、何か困ったときに、「なんとなく連絡してしまった、選択肢がここにしかなかった」、など、パっと頭に浮かぶ存在になることが目標です。
誠実さを売る
5ステップ接触を繰り返した向こう側の世界のイメージは以下の通りです。
5ステップ接触により、次第に興味を持っていただいている顧客、もともと興味を持っていただいている顧客に対して、今後は誠実さや人間性を売っていく事となります。
人間性とは、気遣いやさしさ。 相手の事を考えてくれる能力の事です。
目標としては、相手にとって自分が神様のような立ち位置になる必要があります。「いなくなっては困る存在」になるということです。そのためには、相手の事をしっかり理解することが必要です。
相手が何をして、何を思っているのかを、言い当てることができるか、日々の相手の情報を知っているか が重要です
きちんと5ステップ接触を行い、相手の事を知って、何をしてほしいかを知ることが重要です。
電話・接触
電話やその他の接触を通じて、毎日顧客との接点を持つことは、営業において非常に重要です。5ステップ接触は、同じ時間に連絡を取ることで、顧客に安心感を与え、自分が常に考えている存在であることを印象づけます。また、営業としてだけでなく、人間としての関係を築くことで、顧客との距離を縮めることができます。しつこかろうが、きちんと同じ時間に電話することが重要なのです。常に自分の事を意識させていくのです。
電話って、営業活動と思われはしないか?もちろん最初は思われます。100%。
ただ、これを繰り返し、仕事以上の関係性を築いていかなければなりません。自分の立ち位置は下げて相手を立てる。営業以外の生活においても、関係性を作ってくれる人なんだな、と思わせる事です。
例えば、ただ寝ているばかりの犬よりも、リアクションのいい犬に好意を持ちませんか?
例えば、テーブルマナー。ナイフとフォークを出された場合、お箸で食べたいな、と思うことはありませんか?普通の飲食店だとそう感じますが、高級店だと、そう思いませんよね。
高級店は、すばらしいサービスを行うことで、高級店のルールに顧客を従わせているのです。このように、相手を自分のフィールドに取り込んでいく事が重要となります。
会話のテンポ
会話のテンポを合わせることは、顧客とのコミュニケーションにおいて非常に重要です。最初は、自分から声かけ、話しかけが多くても(7:3で自分が多い)いずれ、顧客が自分から話し始めるように導き(6:4で相手が多め)、彼らの興味や好みに関する質問を通じて、より深い理解を示すことが重要です。これにより、顧客は自分が理解され、受け入れられていると感じ、信頼関係が深まります。
適切な質問を行い、自分が感じた感想を正直に伝える。意見や考えを認めてあげる。好みや苦楽を認めてあげる。これらのことで、「この人は、ちゃんとわかってくれる人なんだ」と安心してもらうことが重要です。「自分が選んできた道は間違っていなかったんだ」と人生すべてを認めてあげるのです。
ただし、お世辞は禁止です。嘘をついても意味がないからです。嘘はばれますし、相手の良いところを見つけられないのは、自分の能力の低さです。もっと勉強しましょう。
優勢なライバル会社や、売れっ子営業マンがライバルであった場合は、「いつも接触してくれるあの人は、私にとって一番近い人間かもしれない」と、顧客に感じさせることが重要です。
最終的に自分自身を選んでもらったらしっかりとお礼を言いましょう。「選んでくれてうれしかった」ときちんと気持ちを伝えます。
どっちでもいいというようなリアクションより、選んでください!、選んでくれたらうれしい!という表情、意思を伝える事。どの世界においても、表情やリアクションがポジティブな方が、より声がかかりやすいです。
ここでの注意点は、人のせいにしない、悪口を言わない、自分の行動が他人の命令によるものでは無く、自分の意思で行動した結果であることをきちんと表現しましょう。
身だしなみと人格
身だしなみと人格は、営業マンとしての品質を示す重要な要素です。外見だけでなく、内面的な成長と誠実さを顧客に示すことで、長期的な信頼関係を築くことができます。また、自分の価値を高め、顧客にとって代替不可能な存在になることが重要です。
中身がないから人が離れていくのです。替えが聞かない人間になることが重要です。
(社内編へ続く)・・・・