a late bloomer 30     ~失敗しないもの選び~

色々試してみました。口コミブログです。

④組織崩壊を防ぐ!「お前はどうしたい」発言に効力が無い理由

人材育成は誰でも語ることができるため、「自己流の育成理論」「生存者バイアス」が横行しやすいです。

たまたま教育方法が合致した人だけが伸びることで、「生存者バイアス」が再強化されていき、「生かせる人材の幅」が狭まっていきます。

 

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「お前はどうしたい」発言に効力が無い理由

・あなたはどうしたい?と聞いて、主体性を引き出すのが絶対なんだ!(言い出しにくい)

・圧倒的な量が大事なんだ!(過去の現場経験・生存者バイアス)

・コンフォートゾーンから出ろよ!(出られそう感をまずは作ってあげないと、言われて動くならすでに動いている)

・最初にプライドをへし折るんだ!(精神的に追い詰められた後人は強くなる)

これらの行動を、人材育成だと思い込み、生かせる人材の幅を狭めていきます。

また、この段階では、怪しげな手法も、美徳や武勇伝として謎の正当性を帯びていきます。

人材育成は「〇〇流」「〇〇Way」がはびこっている世界です。

「自分はこう育ってきた」「過去のやり方はこうだった」以上の理論がないマネジメントの横行は、それが正しい前提で凝り固まってしまっています。このような「悪貨は良貨を駆逐する」状況は、早めに対処すべき問題です。

 

「雨が降っても自分のせい」

 

組織崩壊の原因を特定できていない会社は、二列目三列目のミドルマネージャーを形式的に立てたり、マネジメントシステムを整備したところで、結局うまくいきません。過去こうやってきた・マネジメント研修を取り入れた・システム化してきた。けれど、なぜか人が離れていく、という状況になります。

様々な「思い込み」「生存者バイアス」にて、心理的柔軟性が失われた結果です。

「ハードシングスに立ち向かおう」が美徳化されていますが、組織として正しい行動は「無駄なハードシングスはできるだけ回避しよう」が先です。

 

ピーターの法則

 

階層社会においては、「自分が実力を発揮できなくなったポジションで成長が停止する」ために、「全階層の人員が上手く能力を発揮できない状態=無能レベルになる」という法則です。

役職が下がらない会社は、ピーターの法則に陥りがちです。

 

階層的リーダーシップモデルの必要性

 

※参考 ラム・チャラン「パイプラインモデル」より

成長階層の下から、IC・DL・CL・SLとなっています。

階層の順番に人を育成していくことが重要です。DLを飛ばしてCLになると組織を作れません。CLを経由せずSLをすると変革もできずに鎮座する形になります。

 

下から、

エースプレイヤーIC(Individual Contributor)

この時期に重要なことは、何かを変えて成果を出すことです。

変えるということは、現状環境と、成功事例が見えている必要があります。

自分なりに情報収集をして、DLやCLと同じ視点に立とうとしなければ、ここでつまずきます。

 

育成型リーダーDL(Development Leader)

この時期に重要なことは、人を育てて・人を通じて成果を上げることです。自分がプレイヤーとなり続けたり、人のために時間を使いたくないというスタンスがあると、ここでつまずきます。人材育成に関する興味と方法論を身に着けて、優秀なICをどれだけ育てられるかによって、自分自身の成長にも大きな変化がついてきます。逆に、このプロセスをすっ飛ばして、CLやSLになるとつまずきます。なぜなら、組織実行力をつくれないからです。

 

改革リーダーCL(Change Leader)

この時期重要なことは、外部環境変化に併せて、事業・組織の変革を行うことです。適正生存という言葉もある通り、変化の激しい世の中において、職能組織であろうと、事業組織であろうと、環境変化に対応できなければ生存できず、その変革を担います。このために、①外部環境の変化を徹底的に仕入れて正しい戦略を描くこと②DL以下のメンバーの育成をして、組織実行力③勇気をもって改革を行うことの3つをそろえなければなりません。

 

支援型リーダーSL(Servant Leader)

この時期重要なことは、事業部長CLが主役になることを許容することです。逆に言えば、「自分が自分が」と前に出すぎると、CLが育たなくなってしまいます。また、CLの選抜が重要になりますが、「昔功績を挙げた人」や「仲がいい人」ではなく、今&将来の事業を伸ばせる人を選抜しなければなりません。そのうえで、CLの力を周囲に広め、リーダーシップ開発の育成をサポートすることが重要です。

 

まとめ

人材育成は誰もが語ることができるテーマですが、その背後には「自己流の育成理論」や「生存者バイアス」が潜んでいます。たまたま教育方法が合致した人だけが成功し、その成功体験が再び強化されることで、結果として「生かせる人材の幅」が狭まってしまうのです。

「お前はどうしたい?」と問いかけるだけでは主体性は引き出せませんし、圧倒的な量をこなすことやコンフォートゾーンから出ることを強要するだけでは、真の成長は望めません。これらの行動が人材育成だと誤解されることで、組織全体の成長が阻害されるのです。

本記事では、ピーターの法則や階層的リーダーシップモデルを通じて、効果的な人材育成の方法を探ります。組織崩壊の原因を特定し、無駄なハードシングスを回避するための具体的なアプローチを紹介します。

あなたの組織が真に成長し、持続可能な成功を収めるためのヒントがここにあります

 

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